質問する力(大前研一)
いろいろな人たちと仕事をしていると、
「なぜ、この人たちはこの理不尽な、論理的に筋が
通っていない物事に意見せず、ただ従っているのだろう」
と首をひねることがあります。
自分の意見をぶつけた様にも思えず、ただ従う。
本当にそれでいいのでしょうか。
日本は既に長い下り坂を下っており、いよいよ助走が
ついてきて転がり落ちるところまで来ているような現状に
対し、皆が意見を言い合い、サイレントマジョリティに
ならないことがとても大事だと思う。
自分から前向きな「質問する」気持ちを発信/伝播していきたい。
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/02/26
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
風の谷のナウシカ
「風の谷のナウシカ」は一番好きな物語です。
それはこの物語全体に大きな「慈愛」が満ちているから。
国同士や、人と蟲との戦いは相手を傷つけ、新たな憎悪の感情を生み出す。
相手に与えた憎悪が増幅されて、自分達に返って来る。
「国を滅ぼされた」、「家族を失った」という理由から自分の行動を正当化しても
負の連鎖は断ち切れない。いつまで経っても終わらない。
それを断ち切って進む為には「慈愛」しかない。
一時の感情に流されず、「慈愛」を以て物事を見れば腐海の意味や蟲の役割が見えてくる。
世の中にも「慈愛」のアプローチで解決できる問題が多くあると思います。
即効性は無いかも知れません。でも時間をかけて係わっていくものだと思います。
それは日本の、仏教に課せられた使命の様にも思えます。
多すぎる火は何も生みはせん
火は一日で森を灰にするが
水と風は100年かけて森を育てる
- 作者: 宮崎駿
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1987/07/01
- メディア: コミック
- 購入: 5人 クリック: 163回
- この商品を含むブログ (198件) を見る
これから求められる人材とは
「これから求められる人材」はどういう人を指すのでしょうか。
多様化と人口減少の時代に入り、そういう話題が多くなっていますが最近の流れとしては「MBAなどの資格だけでは駄目で、人間力が大事」ということの様です。
世の中の意見は振り子の様に振れますから、また資格の大事さが謳われることになるのだと思いますが要は「資格」も「人間力」も大事ということなんでしょう。
ただ、「資格」も「人間力」もその人の資質(器)という土台の上に成り立っている様に思います。
故高畠導宏氏(伝説の打撃コーチ)が提示された「伸びる人材の共通点」もその人の資質(”素直である”など)に注目している様に思えます。
人材育成というものは表面的なスキルを育てる観点ではなく、人格形成という観点で関わっていくことが一番大事なのではないかと思います。
- 作者: 酒井穣
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/01/16
- メディア: 新書
- 購入: 28人 クリック: 509回
- この商品を含むブログ (83件) を見る
ネアカとネクラ
「ネクラ」と「ネアカ」を”悲観”と”楽観”だと定義すると、今の日本は明らかに
「ネクラ」志向な状況に思えます。
日本を支えている世代では節約本が売れ、家計簿が売れる。
一部のシニアは潤沢な貯金と年金で老後を謳歌している。
これって国としてあるべき姿なのか、いつも考えてしまいます。
年金・生活保護がみんなで負担して支える仕組みであるならば、潤沢に貯金がある人から
気持ち良くみんなに還元する仕組みが必要なのではないかと思うのです。
大前研一氏も書かれていますが、そんな仕組みを創れないか。
そんなことをいつも考えています。
(実際に行動に移さないとなんにもならないですが)
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 28回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
一方で、この「ネクラ」志向の中で本当に無駄なもの、いかがわしいものが淘汰され
つつある様です。
そう考えると今は飛躍への力を溜めている時期だとも言えると思えます。
あとは、飛躍できるかどうか。どう飛躍するのか。
「ネアカ」志向で可能性を追い求めたいと思います。
The pessimist sees difficulty in every opportunity.
The optimist sees the opportunity in every difficulty.
(Sir Winston Churchill)<<
異なる文化
異なる文化を持っている人同士が互いを理解することは「お互いに理解し合おう」という気持ちがないと難しいのではないかと感じています。
言葉の意味することの境界やニュアンスがそれぞれの文化に拠って驚くほど違うことに良く遭遇するからです。
そういう事に出会った時に、相手の考え方を否定するのではなくてそういう考え方を認めることを忘れてはいけない。
『自分が正しい』と信じている人ほどやっかいなものはないから。
アウェー脳を磨け!(茂木健一郎)
(「空気」の研究)に書かれている様な周りと同調することを良しとしてしまうと、脳に刺激が加わらない、新しいアイデアが生まれない。
そういう内容のことは色々な所で色々な人が言っていますが、その説明としてアウェーで戦える人について
ホームがあるから、アウェーで戦える
ということを書かれている。当にそう思います。
先ず、その人に「ホーム」を創ること。短期間で創ることができるものではありませんが、じっくり時間を掛けて創るべきものだと思います。
次に自由にさせること。子育てでも人材育成でも、育てる人間自身の枠に囚われてその枠の中で育てようとすることは避けなければいけない。育てる人間は満足するかもしれませんが、その枠で育てられた人が幸せかなんて誰にも分からない。
そうであるならば、多少のことは気にせずに人として生活する為に必要最低限な枠だけを伝え、それ以外は自由にさせることが大事なんだと思います。そして「自分で考え、体験する」ことで大きくなっていくことを促していく。
「諸行無常」なのだから、変化に適合できる柔軟性のあることが最も大事な様に思えます。