風の谷のナウシカ

風の谷のナウシカ」は一番好きな物語です。

それはこの物語全体に大きな「慈愛」が満ちているから。


国同士や、人と蟲との戦いは相手を傷つけ、新たな憎悪の感情を生み出す。

相手に与えた憎悪が増幅されて、自分達に返って来る。

「国を滅ぼされた」、「家族を失った」という理由から自分の行動を正当化しても

負の連鎖は断ち切れない。いつまで経っても終わらない。


それを断ち切って進む為には「慈愛」しかない。

一時の感情に流されず、「慈愛」を以て物事を見れば腐海の意味や蟲の役割が見えてくる。


世の中にも「慈愛」のアプローチで解決できる問題が多くあると思います。

即効性は無いかも知れません。でも時間をかけて係わっていくものだと思います。


それは日本の、仏教に課せられた使命の様にも思えます。

多すぎる火は何も生みはせん
火は一日で森を灰にするが
水と風は100年かけて森を育てる

風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)

風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)