知的生活の方法(渡部昇一著)

(1)感想
知的生活なる言葉を聞き、気になって読んでみました。1976年が初版なのですがほとんどの内容が今読んでも色あせない内容で非常に良い本でした。今まで「本」を読むことはほとんどなかったのですが、「先人の知恵」を借りようと思い立ってここ2年ぐらいで月4冊程度のペースで本を読んでいるのですが、読み返すことはあまりなかったのですが「古典をつくる」という考え方、座右の書というものを見つけたいと思いました。
本を買い続けていると収納するスペースを考えなければいけないので最初は不要なものをドンドン捨てていこうと思っていたのですがなんとなく捨てられなくて近い将来スペースに困るな。。と思っていたのですがその点も触れられていて参考になりました。みなさんは家を購入する時には「子供部屋が何室いる」、「2階にトイレがいる」、「台所には(妻用に)ちょっとした作業スペースがいる」とか考えたり家族で話し合ったりすると思うのですが、「書斎をどの様にする」「何冊ぐらい収納する書庫を設けようか」みたいな話は(主人が)思っていてもなかなか言い出せないのではないかと思います。でも、主人の居場所がリビングだけなんて寂しいし、主人が教養の面で成長するのは家族にとっても大きな意義のあることだと思いますので、世の中の家庭に「書斎」が広がっていけばいいと思います。(そもそも書斎がある家はどのぐらいの割合なのでしょうか。。)どこかで読んだのですが子供部屋は6畳以上にすると子供が部屋に引きこもってあまり良くないそうです、この考え方には私も賛成です(小さいうちは所有欲を満たさない方がいい)。
時間の使い方については私が実践している「朝4時起き」に近いことが書いてあってカントやゲーテを引き合いに出して私のしていることは大きくは間違っていないのだと確認できました。
また結婚にも触れられており、非常に腑に落ちる話があって自分は決してそのようにならない(冴えなくなったと言われない)様な結婚にしたいと強く思いました。

(2)キーワード

「朝の時間は金貨をくわえている」

まことに前途有望な学徒であった人が、結婚したとたんに、いっこう冴えなくなったということはよく見聞きするところであるが、
(中略)
「私の家内は、私が一万円本を買えば、自分もそれと同じ金額の洋服を買うというのです」ということなのだ。これで前途有望氏は、いっぺんでつぶされてしまう。」

知的生活の方法 (講談社現代新書)

知的生活の方法 (講談社現代新書)