東洋的な見方(鈴木大拙著)

(1)感想
「東洋的」な見方・考え方を西洋との比較し、またそのもの自体を深く洞察されていました。
「禅」について、今まで良く分からないから知ろうともしていなかったのですが、言葉で表現するには非常に難しく誤解を招く危険性があることなど、少しは感じることができ、これからどういう風に接していけばいいのかが見えた様な気がします。
西洋はすべてを分けて考え、東洋は包括的に考える。その比較に納得できるところが多々あり、どちらの考え方にも一長一短あり、どちらも学ぶ必要があると感じました。

話は少しずれるかもしれませんが、海外の方は若い人でも自国の歴史・思想などを他国の人にしっかり説明できるという様に感じられます。果たして日本の若者、特に私自身は日本のそれを説明できるのか?「禅とは?」と聞かれて彼・彼女に少しでも何かを伝える事ができるのか?

そういう面も考えて学んで生きたいと思います。

(2)キーワード

移り変わらぬ永遠の生命があるとすれば、その生命は生命ではなくて、死そのものである。永遠の生命は永遠の死にほかならぬ。

人間の考えというものは、二つのものが相対していないと出てこないのである。